あったかブログ

2017/07/16 更新

神戸の子ども医療費無料化完全実施求め署名運動スタート

神戸・市民要求を実現する会が署名開始

子どもの医療費無料を求める保護者と市民団体の粘り強い運動が、世論を大きく動かし、四年前の神戸市長選挙では大争点となりました。久元喜造市長も一期目の選挙公約で「子どもの医療費をゼロにする」を掲げ、当選しました。 
ところが、久元市長は今年になって「完全無料にしないことが、持続可能な社会保障のためにも必要」と発言し予算提案をしませんでした。新聞は「公約を事実上撤回した」と報じました。 
また、神戸市が毎年おこなっている政府への予算要望でも、これまで一貫して「国策としての医療費無料制度の創出」を要請していました。しかし、新年度より「医療費助成制度の創設」に後退しました。六月十九日の神戸市議会の委員会で日本共産党の大前まさひろ議員が「選挙公約通り、神戸市は速やかに無料化にすべき」との質問に対し、神戸市こども家庭局の長谷川達也局長は「無料化は、軽症で緊急性もないのに夜間や休日に利用されるのにつながる」とまで発言しています。 
この状態を放置することは、市長の公約放棄にとどまらず、神戸市が、全国にひろがる子どもの医療費「完全無料化」にブレーキをかける否定的な役割をはたすことになります。 
神戸・市民要求を実現する会は、「子どもの医療費無料化」の完全実施を求め統一署名運動を行うことになりました。期間は十月まで五万筆を集める目標です。七月二十五日の午後二時から兵庫県保険医協会の会議室で署名スタート集会も予定しています。 
会の岡崎史典事務局長は「このままでは、これまでみなさんが努力されてきた医療費無料化の流れが、神戸でストップすることになりかねません。十月には市長選がおこなわれます。大きな争点に引き上げるためにも、残る三カ月間で集中した大きな取り組みが必要です。兵庫県下三十五市町まで広がった無料化の流れを止めることなく、神戸から医療費無料化の流れを強く大きく押し出しましょう」と語っています。 

2017年7月16日付「兵庫民報」から転載