2014/06/27 更新
災害援護資金返済免除 復興県民会議が内閣府に要請
阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議は6月27日、岩田伸彦事務局長らが上京し、災害援護資金の返済問題で内閣府と懇談するとともに、「すべての借受人が救われる措置を」とあらためて要請しました。
これには、被災者ネットワークの石田健1郎さん、日本共産党の森本真神戸市議、山下よしき参院議員とこくた恵2衆院議員の秘書、党県委員会、兵庫県議団、神戸市議団の事務局らが参加。内閣府の担当者が応対しました。
災害援護資金をめぐり国はことし3月、返済期限から10年を過ぎても「無資力またはこれに近い状態」であれば返済を免除するという東日本大震災の規定を、阪神・淡路大震災にも適用する方針を示していました。
神戸市などでは、来年6月から同規定の適用者が生まれますが、国は、「過去に例がなく、初めての適用になる。返済者との不公平感にも配慮が必要。論点を整理し、検討する」としてきました。
この日の懇談・要請で、岩田氏らは、被災者支援法などの支援策がまったくないもとで、阪神・淡路大震災の被災者が活用できた唯1ともいえる制度が災害援護資金だったと指摘。多くの被災者が少額償還でこつこつと返済をつづけているものの、3%もの利息のもとで、残額も減らず、なお生活再建に苦しんでいる実態や、連帯保証人への請求やとりたてによって、家庭不和が生じるなどの深刻な事例も紹介しました、
兵庫県や神戸市など自治体からの聴取だけではなく、直接、現地にも足を運び、返済に苦しむ被災者の生の声に耳を傾けて、すべての借受人を対象に、返済免除の具体化を早期に決断してほしいと訴えました。
(2014年7月6日付「兵庫民報」転載)